【子犬のくしゃみや咳】考えられる原因と家庭での対処法・受診の目安

子犬と暮らしていると、ふいに「クシュン!」とくしゃみをしたり、「コホコホ」と咳をする様子に気づくことがあります。
一時的なものなら問題ないこともありますが、子犬のくしゃみや咳は病気のサインである可能性もあるため注意が必要です。

今回は、子犬のくしゃみや咳の原因、家庭でできる対処法、動物病院を受診すべき目安について解説します。


子犬がくしゃみや咳をする原因

1. 一時的な刺激によるもの

  • ほこりや花粉、香水や掃除用洗剤などの刺激物
  • 冷たい空気を吸い込んだとき
  • 遊びの最中に誤って水やフードが気管に入ったとき

このような場合は一過性のくしゃみや咳で治まることが多く、健康への影響は少ないです。

2. 犬の風邪(上部気道感染症)

子犬は免疫力が未発達なため、細菌やウイルスに感染しやすい状態です。
鼻水や涙、発熱を伴うこともあり、人間の「風邪」に似た症状が出ます。

3. 犬伝染性気管支炎(ケンネルコフ)

保護施設やペットショップ、多頭飼育環境でよく見られる病気です。
パラインフルエンザウイルスやボルデテラ菌が原因で、乾いたコンコンという咳を特徴とします。重症化すると肺炎につながることもあるため注意が必要です。

4. 鼻や喉の異物

草の種や小さなおもちゃの破片などが鼻や喉に入り込むと、くしゃみや咳で排出しようとします。無理に取ろうとするとかえって危険なので、病院での処置が必要です。

5. アレルギー

ハウスダスト、花粉、食べ物などにアレルギー反応を起こすと、くしゃみや咳、鼻水などが見られることがあります。


自宅でできる対処法

子犬のくしゃみや咳が軽度で、全身状態が良い場合は以下のケアを試してみてもよいでしょう。

  • 室内の掃除・換気を行い、ほこりや花粉を減らす
  • タバコ・アロマ・香水など強い匂いを避ける
  • 加湿器で適度な湿度を保つ(40〜60%が目安)
  • 冷えないように室温管理をする

ただし、これらはあくまで環境改善のサポートであり、原因となる病気を治すことはできません。


動物病院を受診すべきサイン

次のような場合は早めに動物病院を受診しましょう。

  • くしゃみや咳が数日以上続いている
  • 鼻水(膿のように黄色・緑色)が出ている
  • 呼吸が苦しそう、ゼーゼー音がする
  • 食欲が落ちて元気がない
  • 発熱や下痢、嘔吐など全身症状がある
  • 他の犬と接触後に症状が出た

特に子犬は体力が少なく、短期間で急激に悪化することがあります。早めの受診が重症化を防ぐポイントです。


動物病院での検査・治療

診察では、聴診や鼻・喉の観察、血液検査、レントゲン検査などを行います。

治療は原因に応じて以下のように行われます。

  • 感染症:抗生物質、抗ウイルス薬、点滴、ネブライザーなど
  • ケンネルコフ:安静、抗生物質や鎮咳薬、栄養サポート
  • アレルギー:抗ヒスタミン薬、ステロイド、食事療法
  • 異物:内視鏡や外科処置で摘出

適切な治療を受けることで、多くの場合は回復が見込めます。


子犬のくしゃみや咳を予防するために

  • 混合ワクチン接種で感染症を予防
  • 清潔で快適な飼育環境を保つ
  • 新しく迎える犬は隔離期間を設ける(感染症拡大を防ぐため)
  • 体調の変化を日々観察する習慣を持つ

まとめ

子犬のくしゃみや咳は、単なる刺激による一時的なものから、感染症や寄生虫、異物など深刻な病気まで原因はさまざまです。

  • 短期間で治まる場合は心配いりませんが、長引く場合や元気・食欲の低下を伴う場合は早めに受診が必要です。
  • 子犬は体力が少ないため、進行が早い点に注意しましょう。
  • ワクチンや予防薬、清潔な環境づくりが大切です。

「子犬のくしゃみや咳」は小さなサインに見えても、大切な命を守るための重要なメッセージです。気になる症状があれば、自己判断せず獣医師に相談してください。

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