犬がお腹が弱い子のご飯の選び方|原因と対処法、動物病院に行く目安

「うちの犬はお腹が弱いみたいで、すぐに下痢や軟便になってしまう…」
そんな悩みを抱えている飼い主さんは少なくありません。犬のお腹のトラブルは、体質や食事内容、さらには病気が隠れていることもあります。

この記事では、犬がお腹が弱いときの原因・ご飯の選び方・受診の目安について詳しく解説します。


犬がお腹が弱いのはなぜ?主な原因

1. 遺伝的・犬種による消化管の敏感さ

人間と同じように、犬にも「胃腸がデリケートな子」がいます。体質的に消化機能が弱く、脂っこい食べ物や食物繊維が多いフードで下痢をしやすい傾向があります。IBDに関する一部の報告では、雄犬の方が雌犬より罹患しやすい、母犬にIBDの既往がある場合はその子もIBDになりやすい、生まれてきて最初の固形食が加工主体食の方がIBDになりやすいといった事が言われています。

2. 食事の急な変更

急にフードを切り替えると腸内環境が乱れ、下痢や嘔吐を起こすことがあります。特にお腹が弱い犬は、新しいご飯に移行する際は時間をかける必要があります。

3. 食物アレルギーや食物不耐性

牛肉や鶏肉、乳製品、小麦など、特定のタンパク質にアレルギーや不耐性がある場合、お腹の不調が続きます。皮膚のかゆみを伴うこともあるので注意が必要です。

4. ストレスや環境の変化

引っ越しや旅行、飼い主さんの不在など、生活環境の変化が犬の腸に影響し、下痢につながるケースがあります。

5. 感染症や病気

寄生虫、細菌感染、膵炎、慢性腸症など、消化器系の病気が隠れている場合もあります。お腹が弱い状態が長く続くときは、必ず動物病院で検査を受けましょう。


犬がお腹が弱いときのご飯の選び方

犬のお腹の調子を整えるには、日々の食事がとても大切です。

1. 消化の良い食材を使ったフード

お腹が弱い犬には、消化吸収に優れたフードが適しています。

  • 高品質・高消化性なタンパク質(加水分解食、低分子食など)
  • 白米やジャガイモなどの炭水化物
  • 適度に精製された食物繊維

脂肪分が少なく、シンプルな原材料のものを選ぶと安心です。

2. アレルギー対応のフード

特定の食材に反応している可能性がある場合は、低アレルゲン食(単一のタンパク源)を使った療法食が有効です。動物病院で相談すると、愛犬に合ったフードを提案してもらえます。

3. 腸内環境を整える成分入りフード

  • プロバイオティクス(乳酸菌など):腸内フローラのバランスを整える
  • プレバイオティクス(オリゴ糖、可溶性繊維):善玉菌のエサとなり腸の健康をサポート

これらが配合されたフードは、お腹が弱い犬に向いています。

4. ご飯の与え方にも工夫を

  • 1日分を3〜4回に分けて与えると胃腸への負担が減ります
  • 新しいフードに切り替えるときは7〜10日かけて徐々に移行
  • おやつは控えめにし、なるべくシンプルな素材を選ぶ
  • 嘔吐しやすい子は胃酸を薄めるためにふやかしにする

自宅でできる対処法

お腹が弱い犬には、ご飯の選び方以外にも工夫できることがあります。

  • 常に新鮮な水を与える
  • 食後すぐの激しい運動を避ける
  • ストレスを減らす(環境の安定、安心できる空間作り)
  • 散歩中に拾い食いをさせない

これらを意識するだけでも、腸の負担を減らしトラブルを防げます。


動物病院を受診した方がいい目安

一時的な軟便や下痢で元気食欲があれば、自宅管理で様子を見られることもあります。しかし以下のような症状がある場合は、早めの受診が必要です。

  • 下痢や嘔吐が2日以上続く
  • 血便や黒い便が出る
  • 水を飲んでもすぐ吐いてしまう
  • 元気や食欲がなく、ぐったりしている
  • 子犬や高齢犬で下痢が続く

お腹が弱い体質だと思っていたら、実は重大な病気が隠れているケースもあります。必ず獣医師の診察を受けましょう。


まとめ

犬がお腹が弱いときは、

  • 消化に優しいご飯を選ぶ
  • アレルギーや腸内環境の乱れを意識する
  • ご飯の与え方を工夫する
    ことが大切です。

ただし、長引く下痢や嘔吐には病気が隠れている可能性があります。お腹の弱いワンちゃんには、日々のフードを工夫しつつ、必要に応じて動物病院で相談しましょう。

愛犬に合った食事と生活習慣で、元気なお腹を守ってあげてください。

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