避妊・去勢後の太りやすさ対策|なぜ太る?どう防ぐ?
避妊手術・去勢手術は、犬猫の健康維持にとても大切な処置です。
しかし、術後のリスクとしてよく説明を受けるのが「手術後に太りやすくなる」 という点ではないでしょうか。
実際、避妊・去勢後は基礎代謝量が低下し、食欲が増えやすくなるため、体重が増加しやすくなります。
ですが、ポイントを押さえて管理すれば、太りやすさは十分にコントロールできます。
この記事では、犬猫の避妊・去勢後の体重管理について、分かりやすく解説します。
なぜ避妊・去勢後は太りやすくなるの?
① 基礎代謝が落ちる
生殖器に使われるカロリーは1日の消費カロリーのうち、20〜30%程度と言われています。
よって、避妊・去勢によってホルモンバランスが変化し、1日の消費カロリーが約20〜30%低下するといわれています。
同じ量を食べると20〜30%分、エネルギー過多となるため太りやすくなってしまいます。
② 食欲が増える
避妊・去勢手術を行うことで、一時的にホルモンバランスが崩れます。
その影響で「満腹感を感じにくくなる」ことがあるようです。
その結果、以前より食欲が増す=カロリー摂取が増えるという状況が起こりやすくなります。
ホルモンバランスが整うまでの期間は個体差があると言われており、およそ3ヶ月〜6ヶ月ほどかかると思われます。
③ 運動量が落ちることも
特に猫では、避妊・去勢後に自発的な運動量が減ることがあり、
消費カロリーがさらに減ることで肥満につながります。
体重管理ができないことでのリスクとは?
体重管理ができないと、次のような病気のリスクが上がります。
- 糖尿病(特に猫)
- 関節疾患(膝蓋骨脱臼・股関節疾患・椎間板疾患など)
- 心疾患・呼吸器疾患
- 膀胱炎・尿石症
- 皮膚病の悪化
特に猫では「肥満 → インスリン抵抗性 → 糖尿病」という流れがよくあります。
健康寿命を伸ばすためにも、手術後の体重管理は必須です。
避妊・去勢後の太りやすさ対策5つ
①食事量の変更
避妊・去勢を行うと、生殖器に関連するエネルギー消費が減り、1日の消費カロリーが約20〜30%低下するといわれています。
そのため、同じフードを与え続けるとカロリー過多になりやすく、体重が増えやすくなってしまいます。
一見すると「今までのフードを2〜3割減らせばちょうど良いのでは?」と思われるかもしれませんが、食事量を単純に減らしてしまうと必要な栄養素まで不足してしまうという問題があります。
特に成長期の犬猫では、栄養不足が発育に影響する可能性もあり、慎重な管理が必要です。
そのため、避妊・去勢後は、カロリー密度が低く、必要な栄養素はしっかり確保できる“避妊・去勢後用のフード”に切り替えることが推奨されます。
②専用フード(避妊・去勢後の食事)への変更
避妊・去勢後用のフードは、
- 脂質やカロリーが控えめ
- 食物繊維を適切に配合し満腹感を得やすい
- 筋肉を保つたんぱく質量が調整されている
ため、太りにくい身体作りに向いています。
術後1週間くらいの期間を設けて、徐々に変更すると身体への負担も少なく切り替えができます。
③ おやつの量を見直す
おやつは総カロリーの10%以内がおすすめです。
満足感が足りない子へは
- ドライフードをおやつとして使いトータルカロリーを変えない
- おやつを与える場合は、1回量を減らして、複数回に分割して与える。
などの工夫されるのも良いでしょう。
④ 運動量を増やす(犬・猫で異なる)
犬の場合
- 1日2回の散歩+軽いジョギング
- ノーズワークなど頭を使う遊び
- 短時間のボール投げを数回に分けて実施
筋肉量が増えると基礎代謝も上がり、太りにくい体になります。
猫の場合
猫は「長時間の運動」ではなく、
短時間の狩猟行動(5分×数回)が向いています。
- レーザーポインター
- 羽根のおもちゃ
- キャットタワー
などを使い、1日トータル10〜20分程度を目標にしましょう。
⑤ 定期的な体重測定
理想は術後、2週〜4週間に1回の体重チェック。
増え始めたらすぐに改善できるので、結果として病気のリスクが大きく下がります。
注意:太って見えても病気が隠れていることも
太りやすさ=肥満とは限りません。
中高齢犬では、甲状腺機能低下症などの病気が原因で太ってしまうケースがあります。
甲状腺機能低下症の特徴
- 寒がり
- 寝てばかり
- 運動を嫌がる
- 皮膚の乾燥・脱毛
- 太ってきたように見える
避妊・去勢のせいだと思っていたら、実はホルモンの病気だったということもありますので、
体重や元気に急な変化があれば必ず動物病院に相談してください。
詳しいコラム記事はこちら↓↓
まとめ|避妊・去勢後も太らせないコツは“早めの対策”!
- 避妊・去勢後は基礎代謝が落ち、太りやすくなる
- 放置すると糖尿病・関節疾患など多くの病気を引き起こす
- ポイントは 食事管理・運動量・定期的な体重チェック
- 早めに“避妊・去勢後用フード”へ切り替えると管理しやすい
- 太って見えても病気(甲状腺機能低下症など)が原因のこともある
避妊・去勢は健康寿命を伸ばす大切な処置です。
手術後の体重管理をしっかり行い、愛犬・愛猫が元気で長生きできるようサポートしてあげましょう。
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茅ヶ崎市・藤沢市エリアで病気の予防関連でお困りの方は湘南ルアナ動物病院(湘南Ruana動物病院)までお気軽にご相談ください。
