犬の目の揺れと首が傾く症状|原因・対処法・受診の目安を解説

犬の眼が小刻みに揺れている」「首が傾いて真っ直ぐ歩けない
このような症状が突然現れると、飼い主様は大きな不安を感じると思います。

犬の眼の揺れ(眼振)や首が傾く症状(斜頸)は、神経系や耳の異常を示唆する重要なサインです。
軽度で自然に改善する場合もありますが、命に関わる病気が隠れているケースもあるため、注意が必要です。

本記事では、

  • 犬の眼の揺れ・首が傾く原因
  • 家庭での対処法
  • 受診の目安
  • 動物病院での検査と治療

について、わかりやすく解説します。

犬の「眼の揺れ」と「首が傾く」症状とは?

眼の揺れ(眼振)

眼振とは、眼球が自分の意思とは無関係に、左右・上下・回転方向にリズミカルに動く状態を指します。
犬の眼の揺れは、平衡感覚を司る前庭系や神経の異常によって起こることがほとんどです。

首が傾く(斜頸)

斜頸とは、首が一方向に傾いたまま戻らない状態です。
眼の揺れと首が傾く症状が同時に見られる場合、前庭疾患が強く疑われます。

併発しやすい症状

  • ふらつき、転倒
  • 円を描くように歩く
  • 吐き気、嘔吐
  • 元気消失、食欲低下

犬の眼の揺れ・首が傾く主な原因(鑑別疾患)

① 前庭疾患(最も多い原因)

前庭系は、体のバランスを保つための神経系です。
ここに異常が生じると、犬の眼の揺れや首が傾く症状が出現します。

  • 末梢性前庭疾患:内耳・中耳の異常
  • 中枢性前庭疾患:脳幹・小脳の異常

高齢犬に多い特発性前庭疾患では、急激に発症しますが、数日〜数週間で自然改善するケースも少なくありません。原因が不明(=特発性)ですが、三半規管の内リンパ液の量・流速・圧の急激な変動が起こる事で引き起こされるという説があります。
特発性前庭疾患の場合、数日以内に眼振が緩和される事が多いですが、斜頸は後遺症として残ることもあります。

② 中耳炎・内耳炎

外耳炎が進行し、中耳や内耳へ炎症が及ぶことで、強い眼の揺れと首の傾きが生じます。

特徴

  • 耳の赤み
  • 耳の臭い
  • 耳をかゆがる
  • 頭を振る

慢性化すると後遺症として斜頸が残る場合もあるため、早期治療が重要です。

③ 脳疾患(脳炎・脳腫瘍・脳出血など)

中枢神経疾患は、犬の眼の揺れと首が傾く症状の中で緊急性が高い原因です。

  • 脳炎
  • 脳腫瘍
  • 脳梗塞・脳出血

意識障害・痙攣などの神経症状を伴う場合は、直ちに動物病院を受診してください。

④ 中毒・薬剤性

誤食や一部の薬剤の副作用により、前庭障害が起こるケースもあります。
急な発症時は、誤飲・誤食の可能性も考慮します。

⑤ 甲状腺機能低下症

甲状腺機能低下症は、中高齢犬に多い内分泌疾患で、神経症状を伴うことがあります。

主な症状

  • 元気消失
  • 体重増加
  • 皮膚トラブル(脱毛・フケ)
  • 寒がる
  • 徐脈
  • 眼の揺れ、首が傾く、ふらつき

発症メカニズム

甲状腺ホルモンは、神経の正常な働きを維持するために不可欠です。
その低下により、末梢神経障害や前庭障害が生じ、眼振や斜頸が現れると考えられています。

診断と治療

血液検査でT4・FT4・TSHを測定し診断します。
治療は甲状腺ホルモン製剤の内服が基本で、適切な治療により神経症状が改善する例も多く認められます。

犬の眼の揺れ・首が傾く時の家庭での対処法

安静を最優先

ふらつきが強いため、転倒防止の環境作りが重要です。
滑りやすい床や段差は避け、ケージ内で安静にさせましょう。

無理に歩かせない

歩行時の転倒や嘔吐リスクを避けるため、排泄時のみ最小限の介助歩行に留めます。

無理な給水・給餌は避ける

眼振はいわゆるバラエティ番組などでやるグルグルバットを行った直後のような状態です。吐き気を伴う事が多いので無理な飲水は誤嚥の危険があります。

すぐに動物病院を受診すべき目安

以下に該当する場合は、早急な受診をおすすめします。

  • 犬の眼の揺れと首が傾く症状が突然出た
  • 立てない、歩けない
  • 痙攣や意識障害を伴う
  • 嘔吐が続く
  • 24時間以上改善が見られない

動物病院で行う検査と治療

主な検査

  • 神経学的検査
  • 耳鏡検査
  • 血液検査
  • レントゲン検査
  • 超音波検査
  • CT・MRI検査

治療

原因に応じて、

  • 抗生物質
  • 抗炎症薬
  • 制吐剤
  • 点滴治療
  • ホルモン療法
  • 外科治療

などを組み合わせます。

まとめ|犬の眼の揺れと首が傾く症状は早期受診が安心

犬の眼の揺れと首が傾く症状は、前庭疾患・耳の病気・脳疾患・甲状腺機能低下症など、さまざまな原因が考えられます。
軽度で自然に改善するケースもありますが、重篤な疾患が隠れていることも少なくありません。

「少しおかしいな」と感じたら、すぐに動物病院へ相談しましょう。


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辻堂・茅ヶ崎市エリアで病気の予防関連でお困りの方は湘南ルアナ動物病院(湘南Ruana動物病院)までお気軽にご相談ください。