チワワに多い病気5選|小さな体を守るために知っておきたいこと
小さな体に大きな瞳、そして飼い主への深い愛情。チワワはその愛らしさから、日本でも根強い人気を誇る犬種です。
しかし、その繊細な体のつくりや遺伝的背景から、特有の病気にかかりやすい傾向もあります。
今回は、チワワに多く見られる病気を5つご紹介します。日々の健康管理や早期発見の参考にしてください。
① 僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう)
● どんな病気?
心臓の左側にある僧帽弁がうまく閉じなくなり、血液が逆流して心臓に負担がかかる病気です。小型犬であるチワワは、特にこの病気にかかりやすいとされています。
● 主な症状
- 咳をする(特に夜間や興奮時)
- 疲れやすくなる
- 呼吸が荒くなる
● 予防とケア
- シニア期からの定期的な心臓検査(聴診・エコー)
- 運動制限や内服治療による進行予防
- 早期発見が予後を大きく左右します
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② 気管虚脱(きかんきょだつ)
● どんな病気?
首元の気管がつぶれるように変形し、呼吸がしづらくなる病気です。特に小型犬で多く、チワワでは代表的な呼吸器疾患です。
● 主な症状
- ガーガーというガチョウのような咳
- 興奮時や散歩中に呼吸が苦しそうになる
- 酷くなると呼吸困難に
● 予防とケア
- 首輪ではなくハーネスの使用を推奨
- 肥満予防が大切(体重が重いと症状が悪化)
- 重症化した場合は手術が必要になることも
③ 低血糖症(ていけっとうしょう)
● どんな病気?
特に子犬や体重が非常に軽い個体で起こりやすく、血糖値が急激に下がることで、ぐったりしたり痙攣を起こしたりします。
● 主な症状
- ぼーっとして元気がない
- 歩行がふらつく、けいれん
- 意識を失う(重篤)
● 予防とケア
- 食事を小分けにしてこまめに与える
- 子犬の時期はとくに空腹に注意
- 低血糖時にはブドウ糖の摂取や早急な通院が必要です
④ 膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)
● どんな病気?
後ろ足の膝のお皿(膝蓋骨)が正常な位置から外れてしまう整形外科的疾患です。チワワなどの超小型犬で非常に多い病気です。
● 主な症状
- 歩く時に片足をスキップするような動き
- 時折、足を浮かせて歩く
- 慢性化すると関節炎に
● 予防とケア
- 室内フローリング対策(滑らないようにする)
- 段差の昇り降りに注意
- 重症例では外科手術が必要になることも
⑤水頭症(すいとうしょう)
● どんな病気?
脳の中に脳脊髄液(CSF)が過剰に溜まることで、脳を圧迫し様々な神経症状を引き起こす病気です。チワワのように頭蓋骨が小さくドーム状の犬種で発症が多いとされています。
● 主な症状
- 頭を壁に押し付けるような行動
- 旋回運動(ぐるぐる回る)
- けいれん、視力障害
● 予防とケア
- 先天性のことが多く、予防は難しい
- 抗てんかん薬やステロイドで脳圧の管理
- 重症例ではシャント手術を検討する場合も
まとめ:小さな体に寄り添ったケアを
チワワはその小さな体ゆえに、わずかな体調の変化が命に関わることもあります。
心臓・呼吸器・骨関節・神経など、年齢に関係なく注意すべきポイントがたくさんあります。
「咳が増えた」「最近元気がない」「歩き方が気になる」など、気になる変化があれば、どうか早めに動物病院へご相談ください。
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当院では、小型犬に特有の病気にも精通したスタッフが常駐しており、チワワの健康をサポートする診療体制を整えています。茅ヶ崎市・藤沢市エリアで病気の予防関連でお悩みの方は湘南ルアナ動物病院(湘南Ruana動物病院)までお気軽にご相談ください。