犬の耳毛、抜く派?抜かない派?動物病院目線でお勧めする耳のケア

はじめに

「耳毛が原因で外耳炎になるのではないの?」「うちの子、耳毛が多いけど大丈夫?」
トリミングやお手入れの相談で、よく耳にする疑問です。実は最近、「耳毛は抜かない方が良い」という考え方が主流になってきています。
この記事では、犬の耳毛の役割と、抜かないお手入れ方法、注意点について詳しく解説します。
愛犬の耳トラブルを防ぐための正しい知識を身につけましょう!


犬の耳毛の役割とは?

犬種によっては、耳の中にふわふわとした耳毛が生えることがあります。
この耳毛には、以下のような大切な役割があると考えられています。

  • ホコリや異物の侵入を防ぐフィルター効果
  • 湿気や水分の侵入を防止する働き
  • 外耳炎などの炎症から耳を守るバリア機能

つまり、耳毛は単なる「邪魔な毛」ではなく、耳の健康を守る天然のガードマンのような存在です。


耳毛は抜くべき?抜かないほうがいい理由

■ 以前は「抜くのが当たり前」だった

かつては、通気性を良くするために「耳毛は抜くべき」とされていました。
しかし、最近では「無理に抜くことで皮膚を傷め、逆に細菌感染や外耳炎を起こしやすくなる」という意見が増えています。

■ 抜くことで起こりやすいトラブル

  • 耳の皮膚に傷がつく
  • 炎症や赤みの原因になる
  • 細菌や真菌が入り込みやすくなる

そのため、基本的に耳毛は「抜かないケア」が推奨されています。
自然に抜け落ちる分には問題ありませんが、積極的に引き抜く必要はありません。


抜かない方がいい場合でも気をつけたいこと

1. 耳毛が絡んで固まっている場合

毛玉状になってしまった耳毛は通気性を悪くするので、必要に応じて獣医師やトリマーさんに相談して整えてもらいましょう。

2. 耳が蒸れやすい犬種(プードル、シュナウザーなど)

耳毛が多く、かつ外耳炎になりやすい犬種は、抜かずにカットで整えるのが◎。耳の中の状態は定期的にチェックしましょう。

3. すでに耳の炎症やにおいがある場合

自己判断で抜くのは危険。必ず獣医師の診察を受けて原因を確認しましょう。


おすすめ!耳毛を抜かずにできる耳ケア方法

  • 週1回程度の耳の中チェック
    赤み・におい・汚れがないか確認。異常があればすぐ動物病院へ。
  • 専用イヤークリーナーでやさしく拭く
    コットンやガーゼにイヤークリーナーを含ませ、外側をそっと拭くだけでOK。綿棒は耳の奥に押し込むリスクがあるためNG。
  • 通気性を意識した耳周りのカット
    耳の内側や周囲の毛を短く整えることで蒸れを防止。自宅ケアが不安な場合はプロのトリマーにお願いしましょう。

まとめ

犬の耳毛は、無理に抜かないのが今のおすすめスタイル。
耳毛には大切な役割があり、むやみに抜くと皮膚を傷めてしまうリスクがあります。
「抜かずに整える・清潔に保つ」ことが耳の健康維持のポイントです。
心配な場合は、獣医師やトリマーと相談しながら、その子に合ったお手入れ方法を選びましょう。

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