肛門腺ってなに?犬の快適生活のための肛門腺しぼり入門
はじめに
「お尻を床にズリズリしてるけど、これって何?」「肛門腺って聞いたことあるけど、どんなもの?」
犬を飼っていると、必ずと言っていいほど耳にする『肛門腺』という言葉。
でも意外と、その役割やお手入れ方法を知らない方も多いのではないでしょうか?
この記事では、肛門腺の基本、しぼり方、注意点、プロに頼むタイミングまで分かりやすく解説します。
愛犬が快適に過ごせるよう、正しい肛門腺ケアを身につけましょう!
犬の肛門腺とは?その役割
犬の肛門の左右(4時と8時の位置)には「肛門嚢(こうもんのう)」という袋状の器官があり、ここに分泌液(肛門腺液)が溜まります。
この肛門腺液は…
- 犬同士のあいさつ(マーキング)のためのニオイ成分
- 排便時に一緒に排出して肛門周囲を清潔に保つ役割
本来は排便時に自然に排出されますが、溜まりすぎると不快感や炎症の原因になります。
肛門腺がたまると起こるサインとは?
✔ お尻を床にこすりつける(スリスリ行動)
✔ しきりにお尻をなめる・気にする
✔ 肛門周りが赤く腫れる
✔ お尻から魚のようなにおいがする
これらの行動が見られたら、**肛門腺がたまっている可能性大!**早めのケアが必要です。
肛門腺しぼりの方法(自宅で行う場合)
- 準備するもの
ティッシュ・ゴム手袋・ペットシーツ・イヤなお尻のニオイ対策に消臭スプレー - 尻尾を90°持ち上げ、肛門を突き出させる
尻尾を持ち上げると、肛門がくっと出てくる。 - 肛門の「4時と8時」の位置を意識
親指と人差し指で肛門の左右をそっと押さえる。溜まっているとドーム状の膨らみが触れます。 - やさしく内側に向かって押す
グッと力を入れず、下→内側に軽く圧をかけて肛門腺液を絞り出す。透明・黄色・茶色など個体差あり。魚のようなニオイがします。 - 肛門周囲を清潔に拭く
出た液体をティッシュでふき取り、消臭スプレーで清潔に。
自宅で肛門腺しぼりをする際の注意点
- じんわ〜りと一定の力で、手前に引くようにして絞り出す(この時、力を入れすぎない)
- 1〜2か月に1回が目安(個体差あり、多い子は月1、少ない子は年1でもOK)
- 怖い・難しいと感じたら無理しない!→獣医師またはプロのトリマーにお願いしましょう。
プロに頼むべき場合とは?
✔ 肛門腺がたまりすぎて破裂・出血している
✔ 犬が嫌がって暴れる・噛みつく
✔ しぼっても出ない
肛門腺炎や化膿など重症化すると治療が必要になるため、異常があれば早めに動物病院へ!
まとめ
肛門腺しぼりは、犬の健康と快適さを保つために欠かせないケアのひとつ。
放置するとトラブルのもとになりますが、正しく行えば難しくありません。
「自分でやるのは怖い」「うまくできない」という場合は、無理せず獣医師やトリマーに相談しましょう。
愛犬のために、肛門腺ケアもぜひ習慣にしてくださいね!
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