猫の便秘、どう解消する?|動物病院が教える家庭でできる対策と受診の目安

「最近、猫のうんちが出ていない気がする…」
「トイレに何度も入るけど、なかなか出ていないみたい」
そんなときに飼い主さんがまず気になるのが「便秘では?」という不安です。

猫の便秘は放っておくと、食欲不振・嘔吐・巨大結腸症などに発展することもあります。
この記事では、便秘のサインや原因、家庭でできる解消法、そして動物病院に行くタイミングについて、わかりやすくご紹介します。


猫の便秘とは?何日うんちが出ないと便秘?

猫は通常、1日に1回程度の排便がありますが、個体差があります。
2日以上うんちが出ていない、もしくは排便があっても量が極端に少ない・硬い・出すのに苦労している場合は、便秘を疑いましょう。


よくある猫の便秘の原因

便秘の背景にはさまざまな要因があります。

● 水分不足

ドライフード中心で水をあまり飲まない猫に多く、便が硬くなって出にくくなります。

● 毛玉の蓄積

換毛期などで大量の被毛を飲み込み、腸内で毛玉が詰まって便秘を起こすことがあります。

● 運動不足・高齢

特に高齢猫では活動量の減少や腸の動きの低下で便秘が起こりやすくなります。

● トイレ環境のストレス

トイレが汚れている、位置が落ち着かない、他の猫と共用しているなどのストレスも便秘の一因になります。

● 病気(慢性腎臓病、巨大結腸症、骨盤狭窄、神経疾患など)

慢性的な便秘の背景には、結腸の異常拡張(巨大結腸症)や、過去の骨盤骨折なども隠れていることがあります。また、慢性腎臓病(CKD)に伴い、長期的な脱水に対する反応(大腸で水分を再吸収)として便秘となる事もあります。


家庭でできる!猫の便秘解消法

① 水分摂取を増やす工夫

  • ウェットフードの割合を増やす
  • ドライフードに水やぬるま湯を加える
  • 自動給水器で流れる水に興味を引かせる
  • 複数の場所に水皿を置く

② 食物繊維を取り入れる

  • 毛玉ケアフードや消化器サポートフードに切り替える
  • 可溶性繊維(サイリウム等)を少量トッピング(獣医師に相談の上)

※ 繊維は過剰摂取で便秘を悪化させることもあるため注意!

③ 乳酸菌・整腸剤の活用

  • サプリメントタイプのビフィズス菌や乳酸菌
  • 獣医師から処方される動物用整腸剤(ディアバスター、ビオイムバスターなど)

④ 運動量を増やす

  • おもちゃやキャットタワーで遊ぶ時間を意識的に確保
  • 年齢や性格に合わせた無理のない運動を取り入れる

⑤ トイレ環境の見直し

  • いつも清潔に保つ
  • 静かで安心できる場所に設置
  • 猫の数+1個のトイレを用意するのが理想

こんなときは病院へ!受診の目安

以下のような症状がある場合は、早めの受診をおすすめします。

  • 2〜3日以上排便がない
  • うんちが極端に硬い、太い、出にくい
  • 排便時に鳴く、いきむ
  • 嘔吐・食欲不振・元気がない
  • お腹を触ると嫌がる・張っている

病院では、浣腸や内服薬、皮下点滴、便を手で取り出す処置などを行います。慢性化している場合には、レントゲンや血液検査で詳しく調べることもあります。


まとめ|便秘の解消は“早期対応”がカギ!

猫の便秘はよくある症状ですが、体質・生活習慣・病気など背景はさまざまです。
家庭でできる対策も多くありますが、繰り返す場合や症状が重いときは、早めに獣医師の診察を受けましょう。

友だち追加で診察予約・最新情報がチェックできます!!





茅ヶ崎市・藤沢市エリアで消化器疾患でお困りの方は湘南ルアナ動物病院(湘南Ruana動物病院)までお気軽にご相談ください。