犬の咳が止まらない…原因と受診のタイミングは?
「愛犬がずっと咳をしているけど、風邪かな?様子を見ても大丈夫?」
そんなお悩みを抱えていませんか?
犬の咳は一時的なものから、命に関わる病気のサインまでさまざまです。この記事では、犬の咳の主な原因や、すぐに病院を受診すべきサインについて解説します。
咳は体のSOS?犬に咳が出るメカニズム
犬が咳をするのは、喉や気管、肺などの気道に刺激があるときです。
人間と同じように、ウイルスや細菌、異物、アレルギー、心臓の問題などが原因で咳が出ます。
咳のタイプ(乾いた咳、湿った咳、夜間に悪化する、運動後に出るなど)から、ある程度原因を推測することもできます。
犬の咳の主な原因5つ
1. 気管虚脱(小型犬に多い)
気管が押しつぶされて咳が出る病気で、「ガーガー」「カハッカハッ」といった特徴的な音が出ます。興奮や散歩後に咳が悪化することが多く、重度では呼吸困難になることも。
2. 犬伝染性気管気管支炎(ケンネルコフ)
ウイルスや細菌が原因で起こる“犬の風邪”。特に多頭飼育やペットホテルのあとに発症することが多く、コンコンという乾いた咳が続きます。
3. 僧帽弁閉鎖不全症(心臓病)
高齢の小型犬に多く見られる心臓の病気。咳は心臓が大きくなることで気管が圧迫されるために起こります。特に夜間や早朝、横になると咳が悪化するのが特徴です。
4. 肺炎・気管支炎
発熱や元気消失、食欲不振などを伴うことが多く、放っておくと命に関わることもあります。咳のほかに「ゼーゼー」「ゴロゴロ」などの呼吸音がする場合は要注意です。
5. 異物の誤飲・誤嚥
草やおもちゃの破片などが気管に入り、急激に咳き込むことがあります。吐くような仕草を繰り返す場合は早めの受診を。
すぐに受診が必要な咳のサイン
以下のような症状が見られた場合は、早めに動物病院を受診しましょう。
- 咳が数日以上続く
- 咳がどんどんひどくなる
- 呼吸が苦しそう(口を開けて呼吸する、舌が紫になる など)
- 咳と一緒に元気がない・食欲がない
- 夜間・運動後・興奮後に咳が悪化する
- 咳がひどくて眠れない・嘔吐する
動物病院で行う検査や治療について
診察では、咳の種類・頻度・状況の聞き取りに加えて、聴診・レントゲン検査・血液検査・エコー検査などを行います。
原因に応じて以下のような治療が行われます。
- 抗生剤(感染性の場合)
- 咳止め薬や気管支拡張薬
- 心臓薬(僧帽弁閉鎖不全症など)
- 吸入治療やネブライザー
- 外科手術(異物や重度の気管虚脱など)
よくあるQ&A
Q. 咳=風邪と思って様子見しても大丈夫?
→咳の背景には、風邪以外の病気が多く隠れています。数日続いたり、元気食欲に影響が出ている場合は早めに受診しましょう。
Q. 咳が夜だけ出ます。心臓が悪いのでしょうか?
→夜間や横になったときの咳は、心臓病の可能性があります。レントゲンや心エコー検査で確認することをおすすめします。
まとめ:咳は犬の大事なサイン、軽視せず早めの相談を
犬の咳は、時に「命を守るための初期サイン」になることもあります。
特に、高齢犬や小型犬で咳が長引く場合は、心臓病や気管の病気を見逃さないことが大切です。
「ただの風邪だと思っていたら、実は心臓の病気だった」
そんなことにならないように、気になる咳は早めに動物病院へご相談ください。
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