【犬のお腹が膨らむ原因とは?】危険なケースと受診の目安について

「最近、犬のお腹が膨らむような気がする…」
「急にお腹だけポッコリしてきたけど、太っただけ?」
そんなふうに感じたことはありませんか?

犬のお腹が膨らむ原因には、単なる体重増加だけでなく、命に関わる病気のサインが隠れていることもあります。
今回は、「犬 お腹 膨らむ」というお悩みについて、よくある原因、家庭でできるチェック法、動物病院を受診すべきタイミングをわかりやすく解説します。


犬のお腹が膨らむ|考えられる原因一覧

1. 単なる肥満(体脂肪の蓄積)

最もよくある原因の一つは、運動不足やカロリーオーバーによる体脂肪の蓄積です。
ただし、肥満は見た目だけで判断せず、肋骨の触れやすさやウエストのくびれなどをチェックする必要があります。

2. 胃拡張・胃捻転症候群(大型犬に多い緊急疾患)

突然お腹が膨らみ、苦しそうにしている、吐こうとしても吐けない、よだれが多い、ぐったりしているという症状がある場合、胃拡張・胃捻転症候群の可能性があります。
これはすぐに命に関わる重篤な病気で、夜間救急を含めた早急な対応が必要です。

より詳しいコラム記事はこちら↓↓

3. 腹水の貯留(心臓病や肝疾患など)

心不全、肝硬変、低アルブミン血症などの病気により、お腹に水(腹水)がたまって膨らむことがあります。
お腹が張っているのに柔らかい、揺れるように膨れていると感じる場合は、内部に液体がたまっている可能性があります。

4. クッシング症候群

副腎のコルチゾールが過剰分泌される疾患です。身体のステロイドが過剰になる事で、肝臓の腫大・皮膚が薄くなる・筋量の低下などによりお腹が膨らみます。「お水を飲む量とおしっこの量が増えた」といった症状も見られる場合にはクッシング症候群の可能性も考えられます。

より詳しいコラム記事はこちら↓↓

5. 腫瘍・臓器の腫れ

肝臓や脾臓の腫瘍、腹部リンパ節の腫大などによって、臓器が大きくなりお腹が膨れて見えることもあります。
特に高齢犬では、腫瘍性疾患のリスクが上がるため、画像検査(超音波・レントゲン)による評価が重要です。


犬のお腹が膨らんでいるときのチェックポイント

「膨らんでいる」と感じたときに、以下のような項目を観察してみてください。

  • 左右対称に膨らんでいるか?
  • 硬い?柔らかい?ガスっぽい感じ?水っぽい?
  • 元気や食欲はあるか?
  • 嘔吐・下痢・呼吸の乱れはあるか?
  • 排尿・排便に異常があるか?

こうした情報は、病院での診断にも役立ちます。
スマホでお腹の様子を動画や写真で記録しておくと、受診時にスムーズに説明できます。


家庭でできる対処は?どこまで様子を見るべき?

❌「様子見」で済ませてよいケースは少ない

犬のお腹が膨らんでいるという状態は、基本的に「様子見」で済ませるべきではありません。
急激な変化がある場合や、他の症状(元気消失、食欲低下、吐き気、呼吸異常など)を伴う場合は、すぐに動物病院へ相談しましょう。

✅ 一時的な張り(食べ過ぎ・ガスなど)の可能性も

一方で、食後すぐや急な早食いのあとに少しお腹が張る程度で、元気・食欲が変わらなければ、数時間様子を見る余地もあります。
ただし、繰り返すようであれば原因の精査が必要です。


動物病院で行われる主な検査

  • 身体検査・触診:膨張の程度や痛みの有無を確認
  • 血液検査:炎症反応、肝臓・腎臓・心臓などの機能をチェック
  • 腹部エコー検査:腹水の有無、臓器の腫れや腫瘍などを評価
  • レントゲン検査:ガスのたまり具合、胃のねじれの確認など

必要に応じて、CTや内視鏡などの精密検査を行う場合もあります。


まとめ|犬のお腹が膨らむ=「異常のサイン」の可能性も

犬のお腹が膨らむという症状は、単なる肥満から命に関わる病気まで、原因はさまざまです。

✅特に注意すべき症状

  • 突然お腹が張ってぐったりしている
  • 嘔吐や食欲不振、呼吸の異常を伴う

これらがある場合は早急な受診が必要です。

気になることがあれば、「大げさかな?」と思わずに、お気軽に動物病院へご相談ください。
早期発見・早期治療が、愛犬の命を守る大きなカギになります。


当院ではお腹の張りや腹部疾患の診察も行っております

エコー・レントゲン完備で、内臓疾患の評価も可能です。
気になる症状がある方は、お電話またはWEB予約にてご相談ください。

友だち追加で診察予約・最新情報がチェックできます!!





茅ヶ崎市・藤沢市エリアで犬猫の消化器症状でお困りの方は湘南ルアナ動物病院(湘南Ruana動物病院)までお気軽にご相談ください。