犬の乳歯が残るとどうなる?放置のリスクと対処法
犬も人と同じように、子犬の時期には乳歯が生え、成長とともに永久歯へと生え替わります。
しかし、中には乳歯が抜けずに残ってしまう犬もいます。
では、「犬 乳歯 残るとどうなる?」のでしょうか。今回は、原因や影響、動物病院での治療方法、受診の目安まで詳しく解説します。
乳歯が残る原因とは?
犬の乳歯は通常、生後4〜7か月頃までに抜けて永久歯に生え替わります。
しかし、以下の理由で残ってしまうことがあります。
- 永久歯の萌出異常:永久歯が正しい位置に生えず、乳歯を押し出せない
- 乳歯の歯根が吸収されにくい体質
- 小型犬や短頭種に多い傾向(チワワ、トイ・プードル、ポメラニアンなど)
- 外傷や歯周組織の異常
特に小型犬は顎が小さく、歯と歯のスペースが限られているため、乳歯が残りやすいと言われています。
乳歯が残るとどうなる?放置すると起こる問題
乳歯が残ったままだと、見た目の問題だけでなく健康への影響が出ることがあります。
1. 不正咬合(かみ合わせの異常)
乳歯と永久歯が同時に並んでしまい、歯並びがガタガタになります。
これにより咬み合わせが悪くなり、歯や顎の負担が増えます。
2. 歯周病や口臭のリスク上昇
歯と歯の隙間に食べかすや歯垢が溜まりやすく、歯石や歯周病の原因菌が繁殖します。
若い犬でも歯ぐきの腫れや出血、口臭が強くなることがあります。
3. 永久歯の損傷
乳歯が邪魔をして永久歯が正しい位置に生えられず、斜めや横向きに生えてしまうこともあります。
その結果、歯同士がぶつかってエナメル質の欠損や摩耗が起こる場合があります。
動物病院での治療方法
乳歯が残っている場合、多くは全身麻酔下での抜歯が推奨されます。
特に避妊・去勢手術のタイミング(生後6〜8か月頃)と合わせて行うことが多く、麻酔の回数を減らせます。
- 診断方法:口腔内の視診と、場合によっては歯科レントゲンで歯根の状態を確認
- 処置内容:歯根までしっかり抜歯し、感染や再発を防ぐ
- 術後ケア:抜歯部位を清潔に保ち、硬いおもちゃやガムは一時的に控える
自宅でのチェックポイント
子犬の乳歯の生え替わり時期(生後4〜7か月頃)には、口の中を定期的に確認することが大切です。
- 永久歯が生えてきたのに、乳歯が隣に残っていないか
- 歯ぐきが腫れていないか
- 強い口臭が出ていないか
受診の目安
以下のような場合は、早めに動物病院を受診しましょう。
- 生後7か月を過ぎても乳歯が残っている
- 永久歯が斜めや横向きに生えている
- 歯ぐきの腫れ、出血、口臭がある
- 食欲が落ちたり、硬いものを食べたがらない
まとめ
「犬 乳歯 残るとどうなる?」の答えは、不正咬合・歯周病・永久歯の損傷など、さまざまなトラブルの原因になるです。
特に小型犬や短頭種ではよく見られるため、子犬の成長期には口の中をこまめにチェックしましょう。
もし乳歯が残っていたら、自己判断で様子を見ず、動物病院で適切な処置を受けることが愛犬の将来の健康につながります。
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当院では国際小動物歯科口腔外科認定医(GPCert)の指導のもと、月に2回、歯科専門外来をおこなっております。
茅ヶ崎市・藤沢市エリアで口腔ケアでお困りの方は湘南ルアナ動物病院(湘南Ruana動物病院)までお気軽にご相談ください。
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