犬の歯が折れたときの対処法|原因・応急処置・治療の流れ

犬は日常生活の中で、硬いものを噛んだり、遊んでいる最中のアクシデントで歯が折れることがあります。
犬の歯が折れた時の対処法を知っておくことは、愛犬の痛みや将来の口腔トラブルを防ぐためにとても重要です。

この記事では、犬の歯が折れる原因、放置した場合のリスク、家庭での応急処置、動物病院での治療方法、そして受診すべきタイミングについて詳しく解説します。


犬の歯が折れる主な原因

  1. 硬すぎるものを噛む
    • 牛の蹄、硬い骨、アクリル製のおもちゃ、氷などは歯を傷つける原因になります。
    • 特に上顎の犬歯や奥歯が折れやすいです。
  2. 事故や外傷
    • 高い所からの落下や、他の犬とのじゃれ合い中の衝突。
    • 散歩中の事故やドッグランでの激しい遊び。
  3. 歯の構造的弱さ
    • 乳歯遺残や歯周病で歯が弱くなっている場合。
    • 噛み合わせの異常や歯の発育不全。

犬 歯が折れたらどうなる?放置するリスク

  • 強い痛み
    歯の内部には神経や血管が通る歯髄があり、ここまで損傷すると強い痛みを感じます。
  • 感染症
    折れた部分から細菌が侵入し、歯根膿瘍や顎の骨の炎症を引き起こすことがあります。
  • 食欲低下
    噛むと痛むため、硬いフードやおやつを避けるようになり、栄養不足や体重減少につながります。

犬 歯が折れたときの応急処置

  1. 無理に触らない
    • 折れた歯や歯ぐきに触れると痛みや出血が悪化するため、口の中を無理に開けないようにします。
  2. 出血がある場合は止血
    • ガーゼや清潔な布で軽く押さえて止血します。
  3. 柔らかい食事に切り替える
    • ドライフードはふやかし、ウェットフードやペースト食に変更します。
  4. 折れた歯の破片を保管
    • 治療の参考になる場合があるため、破片が取れた場合は清潔な容器に入れて動物病院へ持参します。

動物病院での治療方法

犬の歯が折れた場合、治療は折れ方や損傷の程度によって異なります。

  • 神経が露出していない場合
    → 歯の表面を滑らかに整え、保護材で覆うことで感染や痛みを予防。
  • 神経が露出している場合
    根管治療(歯の神経を取り除き、詰め物をする)または抜歯が必要になります。
  • 感染が広がっている場合
    → 抗生物質や消炎鎮痛薬を使用し、必要に応じて外科的治療を行います。

受診の目安

次のような場合は、できるだけ早く動物病院を受診してください。

  • 折れた歯の根元から出血している
  • 神経が見えている(歯の中心が赤や黒っぽく見える)
  • 顔の片側が腫れている
  • 食欲が落ちている、よだれが増えている
  • 折れてから時間が経っていない

犬の歯を折れにくくするための予防策

  • 硬すぎるおもちゃや骨は与えない
  • 歯石や歯周病予防のための歯磨きを習慣化
  • 定期的な歯科検診を受ける(特に小型犬やシニア犬)

まとめ

犬の歯が折れた時の対処法を知っておくことで、愛犬がケガをしたときに適切な行動が取れます。
歯が折れたまま放置すると、痛みや感染症、食欲低下などさまざまな健康被害につながります。
少しでも異常を感じたら、自己判断せず動物病院で診察を受けましょう。

友だち追加で診察予約・最新情報がチェックできます!!




当院では国際小動物歯科口腔外科認定医(GPCert)の指導のもと、月に2回、歯科専門外来をおこなっております。
茅ヶ崎市・藤沢市エリアで口腔ケアでお困りの方は湘南ルアナ動物病院(湘南Ruana動物病院)までお気軽にご相談ください。

関連記事