犬の歯が折れたときの対処法|原因・応急処置・治療の流れ
犬は日常生活の中で、硬いものを噛んだり、遊んでいる最中のアクシデントで歯が折れることがあります。
犬の歯が折れた時の対処法を知っておくことは、愛犬の痛みや将来の口腔トラブルを防ぐためにとても重要です。
この記事では、犬の歯が折れる原因、放置した場合のリスク、家庭での応急処置、動物病院での治療方法、そして受診すべきタイミングについて詳しく解説します。
犬の歯が折れる主な原因
- 硬すぎるものを噛む
- 牛の蹄、硬い骨、アクリル製のおもちゃ、氷などは歯を傷つける原因になります。
- 特に上顎の犬歯や奥歯が折れやすいです。
- 事故や外傷
- 高い所からの落下や、他の犬とのじゃれ合い中の衝突。
- 散歩中の事故やドッグランでの激しい遊び。
- 歯の構造的弱さ
- 乳歯遺残や歯周病で歯が弱くなっている場合。
- 噛み合わせの異常や歯の発育不全。
犬 歯が折れたらどうなる?放置するリスク
- 強い痛み
歯の内部には神経や血管が通る歯髄があり、ここまで損傷すると強い痛みを感じます。 - 感染症
折れた部分から細菌が侵入し、歯根膿瘍や顎の骨の炎症を引き起こすことがあります。 - 食欲低下
噛むと痛むため、硬いフードやおやつを避けるようになり、栄養不足や体重減少につながります。
犬 歯が折れたときの応急処置
- 無理に触らない
- 折れた歯や歯ぐきに触れると痛みや出血が悪化するため、口の中を無理に開けないようにします。
- 出血がある場合は止血
- ガーゼや清潔な布で軽く押さえて止血します。
- 柔らかい食事に切り替える
- ドライフードはふやかし、ウェットフードやペースト食に変更します。
- 折れた歯の破片を保管
- 治療の参考になる場合があるため、破片が取れた場合は清潔な容器に入れて動物病院へ持参します。
動物病院での治療方法
犬の歯が折れた場合、治療は折れ方や損傷の程度によって異なります。
- 神経が露出していない場合
→ 歯の表面を滑らかに整え、保護材で覆うことで感染や痛みを予防。 - 神経が露出している場合
→ 根管治療(歯の神経を取り除き、詰め物をする)または抜歯が必要になります。 - 感染が広がっている場合
→ 抗生物質や消炎鎮痛薬を使用し、必要に応じて外科的治療を行います。
受診の目安
次のような場合は、できるだけ早く動物病院を受診してください。
- 折れた歯の根元から出血している
- 神経が見えている(歯の中心が赤や黒っぽく見える)
- 顔の片側が腫れている
- 食欲が落ちている、よだれが増えている
- 折れてから時間が経っていない
犬の歯を折れにくくするための予防策
- 硬すぎるおもちゃや骨は与えない
- 歯石や歯周病予防のための歯磨きを習慣化
- 定期的な歯科検診を受ける(特に小型犬やシニア犬)
まとめ
犬の歯が折れた時の対処法を知っておくことで、愛犬がケガをしたときに適切な行動が取れます。
歯が折れたまま放置すると、痛みや感染症、食欲低下などさまざまな健康被害につながります。
少しでも異常を感じたら、自己判断せず動物病院で診察を受けましょう。
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当院では国際小動物歯科口腔外科認定医(GPCert)の指導のもと、月に2回、歯科専門外来をおこなっております。
茅ヶ崎市・藤沢市エリアで口腔ケアでお困りの方は湘南ルアナ動物病院(湘南Ruana動物病院)までお気軽にご相談ください。
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