ゴールデンレトリバーに多い病気5選|知っておきたい症状と予防のポイント
ゴールデンレトリバーはその穏やかでフレンドリーな性格から、家庭犬として世界中で愛されている犬種です。一方で、遺伝的な体質や体のつくりから、かかりやすい病気がいくつか知られています。今回は、ゴールデンレトリバーに特に好発する5つの病気について、症状や予防のポイントをご紹介します。
① 股関節形成不全
● どんな病気?
股関節の形が正常に発達せず、関節がうまくかみ合わないことで痛みや歩行障害が起こる病気です。大型犬に多く見られ、遺伝的な要因も関係します。
● 主な症状
- 後ろ足をかばうような歩き方
- お尻を振るように歩く
- 散歩に行きたがらない
- 立ち上がるのを嫌がる
● 予防とケア
- 子犬の成長期に体重を増やしすぎないこと
- フローリングなどでの滑り防止
- 関節に配慮したフードの選択
- 必要に応じて動物病院での画像検査(レントゲンなど)
② がん(特にリンパ腫、血管肉腫)
● どんな病気?
ゴールデンレトリバーは、がんの発生率が高い犬種として知られています。特にリンパ節が腫れる「リンパ腫」や脾臓に形成される「血管肉腫」が多く報告されています。
● 主な症状
- 皮膚にしこりやできものができる
- 食欲低下、元気がない
- リンパ節(首や脇、内股など)の腫れ
- 急に体重が減る
※血管肉腫を含む脾臓の腫瘍は、破裂(腹腔内出血)を起こすまで無症状の場合も多々あります。
● 予防とケア
- 体を撫でるときにしこりがないかチェック
- しこりを見つけたら早めに受診
- 年に1〜2回の健康診断(腹部エコー検査)・血液検査がおすすめ
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③ アレルギー性皮膚炎
● どんな病気?
アレルギー反応によって皮膚がかゆくなったり、赤くなったりする病気です。食べ物・ハウスダスト・花粉などが原因になることがあります。
● 主な症状
- 耳や足をよく掻く、なめる
- お腹や脇の下が赤くただれる
- 毛が抜ける、フケが出る
● 予防とケア
- 定期的なシャンプーやブラッシング
- 食事内容の見直し(アレルゲン除去)
- 皮膚の状態が続く場合は動物病院へ相談を
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④ 胃拡張・胃捻転症候群(GDV)
● どんな病気?
胃にガスがたまり、ねじれてしまうことで命に関わる緊急疾患です。大型犬で深い胸のつくりを持つゴールデンは、特に注意が必要です。
● 主な症状
- 突然の元気消失、よだれが増える
- 吐こうとしても吐けない
- お腹がパンパンに膨れる
- 呼吸が荒くなる
● 予防とケア
- 食後すぐの運動を避ける
- 1日2〜3回に分けて食事
- 急な変化があればすぐ動物病院へ
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大型犬に多い胃拡張捻転症候群とは?命に関わる緊急疾患を正しく知ろう!
⑤ 甲状腺機能低下症
● どんな病気?
甲状腺ホルモンの分泌が減ることで代謝が低下し、さまざまな症状が現れる病気です。中高齢のゴールデンで多く見られます。
● 主な症状
- 元気がなく、寝ている時間が増える
- 太りやすくなる
- 毛づやが悪くなる、脱毛
- 皮膚が乾燥する
● 予防とケア
- 年に1回の健康診断でホルモン検査
- 症状が出た場合は早めに血液検査を
- 内服薬によって良好な管理が可能
まとめ:ゴールデンレトリバーの健康を守るために
ゴールデンレトリバーは、温厚で愛情深い最高のパートナーですが、体の大きさや体質ゆえに特有の病気にかかりやすい面もあります。
日々の観察と定期的な健康チェックを通して、「ちょっとおかしいかも?」と感じたらすぐにご相談いただくことが、病気の早期発見・治療につながります。
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当院ではゴールデンレトリバーをはじめとする大型犬の健康管理にも力を入れております。茅ヶ崎市・藤沢市エリアで病気の予防関連でお悩みの方は湘南ルアナ動物病院(湘南Ruana動物病院)までお気軽にご相談ください。