犬の指間皮膚炎の原因とは?症状・対処法・動物病院を受診すべきサイン

犬を飼っていると「足をしきりに舐めている」「肉球の間が赤くただれている」といった症状を見かけることがあります。これは犬の指間皮膚炎と呼ばれるトラブルかもしれません。放置すると慢性化して治りにくくなり、歩行に支障が出るケースもあります。
この記事では、犬の指間皮膚炎の原因や症状、家庭でできるケア、そして動物病院を受診すべき目安についてわかりやすく解説します。


犬の指間皮膚炎とは?

犬の指間皮膚炎とは、その名の通り「足の指と指の間の皮膚に炎症が起こる状態」です。
肉球周囲の皮膚は常に地面と接しており、湿気や摩擦、外部からの刺激を受けやすいため、皮膚トラブルが生じやすい部位です。


犬の指間皮膚炎の主な原因

1. アレルギー性皮膚炎

犬の指間皮膚炎の原因として最も多いのがアレルギーです。
・食物アレルギー
・アトピー性皮膚炎
・環境アレルゲン(花粉・ダニ・カビなど)
これらによって皮膚のバリア機能が低下し、赤みやかゆみが出てきます。

2. 感染症(細菌・真菌)

心因性(ストレスや退屈といった要素)から指を舐めるといった行動が見られる事もありますが、舐め壊してしまうと、唾液の湿気で細菌やマラセチア(真菌)が繁殖しやすくなります。これが悪化要因となり、赤みや痒みがさらに出てきます。

3. 外的刺激や摩擦

散歩中のアスファルト、砂利、草むらの刺激、さらには長時間の散歩や運動での摩擦が原因になることもあります。特に活発な犬や大型犬では注意が必要です。

4. 異物の混入

草の種、トゲ、砂利などが指の間に入り込み、炎症を引き起こすケースもあります。異物が残ったままだと膿瘍(膿の塊)を作ることもあります。

5. 体質や遺伝的要因

フレンチブルドッグや柴犬、ラブラドールなど、皮膚トラブルが起こりやすい犬種では、指間皮膚炎も発症しやすい傾向があります。


指間皮膚炎の症状チェック

犬が次のような行動をしていたら要注意です。

  • 足先をしきりに舐めたり噛んだりする
  • 指の間が赤く腫れている
  • 膿やにおいがある
  • 歩き方がぎこちない

こうした症状が見られるときは、単なる癖ではなく犬の指間皮膚炎のサインかもしれません。


家庭でできる対処法

軽度の炎症であれば、飼い主さんができるケアもあります。

  • 散歩後に足を洗い、よく乾かす
  • 指の間の毛を清潔に保つ(伸びすぎていればトリミング)
  • 舐めすぎないようにエリザベスカラーを活用する
  • 冷却シートや濡れタオルで一時的に炎症を落ち着かせる

ただし、原因を取り除かない限り根本的な改善は難しいため、長引く場合は必ず動物病院で診察を受けましょう。


動物病院での治療法

動物病院では以下のような治療が行われます。

  • 抗生物質や抗真菌薬の投与(感染がある場合)
  • アレルギー検査や食事療法
  • 外用薬や薬用シャンプーでのスキンケア
  • かゆみを抑える内服薬

症状や原因に応じて治療法が変わるため、自己判断せず獣医師の診察を受けることが重要です。


動物病院を受診すべき目安

次のような場合は、早めの受診をおすすめします。

  • 赤みや腫れが数日以上続く
  • 足を噛んで血が出ている
  • 膿や強いにおいがある
  • 歩行に支障が出ている

特に感染が疑われる場合は、放置すると悪化して治療が長引くため注意が必要です。


まとめ

犬の指間皮膚炎は、アレルギー・感染症・摩擦・異物などさまざまな原因で起こります。
軽度なら家庭でのケアも可能ですが、長引く炎症や強いかゆみがあるときは、早めに動物病院で診察を受けることが大切です。

大切な愛犬が快適に歩けるように、日頃から足先の様子をチェックしてあげましょう。

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