【犬が誤食したらどうする?】家庭での対処法と動物病院へ行く目安を解説
「目を離したすきに、犬が誤食してしまった!」
「これって危ないの?すぐ病院に連れて行くべき?それとも様子見でいいの?」
そんな不安な経験をされた飼い主さんは少なくないでしょう。犬は好奇心旺盛な動物で、口に入るもの=食べ物と判断してしまう習性があります。しかし、誤って飲み込んでしまったものによっては、命に関わる危険性もあるため、適切な判断と対処が重要です。
この記事では、「犬 誤食 どうする」という飼い主さんの疑問に対して、原因・危険な誤食物の例・家庭での初期対応・受診のタイミングなどをわかりやすく解説します。
犬が誤食しやすいものとは?
犬がよく誤食してしまうものには、以下のようなケースがあります。
🔸 食べ物系の誤食
- チョコレート(カカオに含まれるテオブロミンが中毒を起こす)
- ぶどう・レーズン(腎不全の原因に)
- ネギ類・ニンニク(赤血球を壊すリスク)
- キシリトールガム(血糖値の急降下、肝障害)
- アルコールやカフェイン入り飲料
🔸 非食べ物の誤食
- 靴下や布類(腸閉塞の原因になる)
- プラスチック・ビニール袋
- おもちゃの破片・ボタン電池
- 薬・サプリメント(人用)
- 植物(観葉植物や庭の草)
これらは誤食した瞬間に症状が出るものもあれば、数時間〜数日かけて体調を崩すものもあるため、油断はできません。
【誤食したらどうする?】飼い主がまず確認すべき5つのポイント
犬が誤食したときは、まず冷静に以下の情報を確認しましょう。
1. 何を誤食したか?
誤食物の名前・種類・量がわかれば、診断と処置がスムーズになります。
パッケージや残りの物があれば保管しておきましょう。
2. いつ誤食したか?(時間帯・経過時間)
誤食してからの時間経過によって処置が変わります。
例:数時間以内なら催吐処置・胃洗浄(胃の中に残っている可能性)
3. 嘔吐や下痢などの症状が出ているか?
体に異常が出ていないかを観察してください。
「元気がない」「よだれが多い」「吐いている」などの症状は危険サインです。
4. どのくらいの量を食べたか?
少量でも中毒を起こす物もあります(チョコやキシリトールなどは特に注意)。
5. 犬の年齢・持病の有無
子犬や高齢犬、基礎疾患がある犬はリスクが高くなります。
【NG行動】犬が誤食したとき、やってはいけないこと
❌ 無理に吐かせる
ネットなどで「塩水を飲ませて吐かせる」などの方法が紹介されていることもありますが、家庭での催吐処置は危険です。
特に、尖ったもの・電池・薬物・腐敗したものなどを誤食した場合、逆に吐かせると食道を傷つけたり、誤嚥(ごえん)性肺炎を引き起こしたりすることがあります。
❌ 自宅で様子見しすぎる
症状がない場合でも、腸閉塞や中毒症状は数日後に出るケースもあります。
「元気だから大丈夫」ではなく、「何を食べたか・どれだけ危険か」を基準に判断しましょう。
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【受診の目安】動物病院へ行くべきタイミングは?
以下のようなケースでは、できるだけ早く動物病院を受診してください。
✅ すぐに受診が必要なケース
- 中毒性のあるものを食べた(チョコレート、キシリトール、ぶどうなど)
- ボタン電池や尖った異物、針金、プラスチックなどの誤食
- 残量や誤食量が多く、危険な量と判断される場合
- 食後すぐに嘔吐・よだれ・ふらつきなどの症状が出ている
- 明らかにぐったりしている、呼吸が苦しそう
⏳ 様子を見てよいが注意が必要なケース
- 少量の食べ物(ただし人間用でも塩分・糖分が多いものは注意)
- 元気・食欲がある・排泄に異常がない場合
※この場合でも、「何を食べたか」を記録し、いつでも受診できるよう準備しておくことが大切です。
動物病院での主な処置内容
受診すると、以下のような対応が取られます:
- 問診・体重測定・バイタルチェック
- 催吐処置(誤食してから数時間以内の場合)
- 点滴・胃洗浄・吸着剤の投与
- レントゲンやエコーで異物の位置を確認
- 入院管理が必要なケースもあり(中毒・腸閉塞・誤嚥)
誤食の内容と症状に応じて、緊急性の高い処置が求められることもあります。
まとめ|犬が誤食したとき、飼い主が「どうするか」で結果が変わる
犬の誤食は、ほんの一瞬の油断で起こります。
しかし、早く気づいて適切に対処すれば、多くの場合は回復が可能です。
🔸 誤食の内容・量・時間を冷静に把握する
🔸 自宅で無理に吐かせず、危険物ならすぐに病院へ
🔸 様子見すべきかどうか迷ったら、動物病院に電話で相談を!
🏥当院では誤食の緊急対応も行っております
「犬が○○を食べてしまったかもしれない…どうするべき?」と不安なときは、まずはお電話で状況をお伝えください。
誤食後の処置は時間との勝負です。迷ったらすぐにご連絡ください。
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