犬が季節の変わり目に下痢をするのはなぜ?原因と対処法、受診の目安を解説
季節の変わり目になると「急に犬がお腹を壊した」「食欲がなくて軟便になった」という相談が増えます。
実は、犬の下痢は季節の影響を受けやすく、気温差や環境の変化が関係していることも少なくありません。
今回は、犬が季節の変わり目にお腹を壊しやすくなる原因や家庭でできる対処法、動物病院を受診すべきサインまで詳しく解説します。
季節の変わり目に犬が下痢をしやすい理由
1. 気温差による自律神経の乱れ
朝晩の寒暖差が激しい季節は、犬の体温調節がうまくいかず、自律神経が乱れやすくなります。
自律神経のバランスが崩れると腸の動きが不安定になり、下痢や軟便を起こすことがあります。特に小型犬や老犬は体温変化に弱く、影響を受けやすい傾向があります。
2. 食事内容や水分摂取量の変化
季節の変わり目は食欲や活動量にも変化が出ます。
夏から秋にかけては食欲が戻って食べすぎたり、冬から春にかけては水をあまり飲まなくなったりすることで、腸内環境の乱れや脱水をひき起こすことがあります。
フードの切り替えやおやつの与えすぎも一因になります。
3. ストレスによる腸内環境の乱れ
気候変動や散歩時間の変更、留守番時間の増減など、生活リズムの変化もストレスになります。
ストレスは腸の蠕動運動(ぜんどう)を活発にし、下痢を引き起こすことがあります。
特に繊細な性格の犬では、環境の変化がダイレクトに体調に現れます。
4. 寄生虫感染など
気温と湿度が高い春から秋にかけては、寄生虫感染も増える時期です。
屋外での散歩や他の犬との接触が増えることで、感染のリスクも上がります。
感染性では、治りづらい下痢となることが多いため注意が必要です。
家庭でできる犬の下痢の対処法
1. 一時的な絶食で腸を休ませる
軽度の下痢で元気や食欲がある場合は、12〜24時間程度の絶食を行い、腸を休ませることが有効です。
その間は、水分補給をしっかり行うことが大切です。経口補水液(犬用)を少量ずつ与えるのも良いでしょう。※4ヶ月齢未満の子犬では推奨しません。
2. 消化にやさしい食事に切り替える
絶食後は、茹でた鶏むね肉や白米、ジャガイモなど、消化の良い食事を少量ずつ与えます。
市販の消化器サポート食(獣医師推奨の療法食)もおすすめです。
症状が落ち着いたら、普段のフードに徐々に戻していきます。
3. 腸内環境を整える
プロバイオティクス(乳酸菌など)やプレバイオティクス(食物繊維)を含むサプリメントを併用することで、腸内細菌バランスの改善が期待できます。
ただし、合わない場合もあるため、使用前に動物病院で相談すると安心です。
動物病院を受診した方がよい下痢のサイン
次のような場合は、早めに動物病院を受診してください。
- 24時間以上下痢が続く
- 元気や食欲がない
- 嘔吐を伴う
- 血便や黒い便が出る
- 体重が減ってきている
- 子犬・老犬・持病のある犬の下痢
これらの症状がある場合、感染症や膵炎、内分泌疾患など、命に関わる病気が隠れていることもあります。
季節の変わり目に犬の下痢を防ぐための予防ポイント
- 室温管理を徹底する
冷暖房の切り替え時期は、部屋の温度差が大きくなりがちです。犬が快適に過ごせるよう、室温は20〜25℃前後を目安に調整しましょう。夏場の冷房は上向に、冬場の暖房は下向に設定すると効率よく循環します。 - 急な食事変更を避ける
フードを切り替える場合は、1週間ほどかけて徐々に行うことが腸への負担を減らします。 - 散歩や運動量を一定に保つ
季節によって散歩時間が変わると、ストレスや腸のリズムが乱れやすくなります。
気温や天気に合わせて無理のない範囲で、一定のペースを維持しましょう。 - 定期的な健康チェック
寄生虫予防薬の継続や、定期検診による腸の健康管理も重要です。
まとめ:季節の変わり目は犬の体調変化に注意
季節の変わり目は、犬の体もデリケートになる時期です。
軽い下痢は一過性のこともありますが、症状が長引く・元気がないなどの変化がある場合は、早めの受診が安心です。
日々の体調変化に気づいてあげることが、愛犬の健康を守る第一歩になります。
体調を崩しやすい時期です。普段から体調の変化に敏感になり、早めの対処で愛犬の健康を守ってあげてください。
LINE友だち追加で診察予約、病院の最新情報はinstagramからチェックできます!!


茅ヶ崎市・藤沢市エリアで犬猫の消化器症状でお困りの方は湘南ルアナ動物病院(湘南Ruana動物病院)までお気軽にご相談ください。

